国際結婚は文化の違いで驚くことが多いです。
この記事では、スリランカ人と国際結婚をした私が感じた、スリランカと日本の文化の違いを書きました。
スリランカには独自のユニークな文化があり、日本とかなり違う部分もあれば、どこか古き良き日本を感じさせる部分もあります。
スリランカに興味がある人には楽しくスリランカの文化を学べる内容になっています。是非最後までお読みください。

- 夫はスリランカ人
- 知り合ったきっかけは言語交換アプリ
- 結婚2年目
- 日本在住
まだ新婚ですが、驚いた文化の違いを書きました。
家族は最重要事項

夫は毎日欠かさずスリランカのお母さんに電話します。
日本なら「毎日お母さんに電話するなんてマザコン?」となりそうですが、マザコンというわけではなく、常に母親を気にかけている感じですね。
家族をとても大事にする国民性だと感じます。
また、「スリランカの男は浮気はできないんだよ。」とも言っていました。
なぜかというと、仕事が終わった瞬間に奥さんから電話がかかってくるので、浮気をする隙や時間がないそうです。(笑)
日本だったら、そんな奥さんほぼいらっしゃらないと思いますが、スリランカではごく普通のことらしいです。
日本人なら、脳内が
- 仕事・・・40%
- 家族・・・30%
- 趣味・・・20%
- その他・・・10%
という感じで、家族のこと以外にもいろいろ考えると思いますが、
スリランカ人は、例えるならば
- 家族・・・80%
- 趣味・・・10%
- 仕事・・・5%
- その他・・・5%
と、脳内に占める家族の割合がとても高いような感じがします。
お付き合い=結婚

もし、誰かに告白されたとしましょう。
「まー、とりあえずつき合ってみるか!」
と、軽くおつき合いスタートすることってありますよね。
付き合ってみないと、わからない部分もありますし。
でも、スリランカの人は「つき合う=結婚前提」なので、日本人同士のように軽い気持ちで付き合わない方がいいです。
中には軽い恋愛を楽しむスリランカ人もいるかもしれませんが、大半の人はすごく真剣に恋愛されるように思います。
そして、未来の花嫁として見ているので、それはそれは大事にしてくれ、尽くしてくれます。
愛は重めなので、あまり束縛されたくない人や、自分1人の時間を大事にしたい人の場合はしんどいかもしれません。
電話大好き

まだ夫と付き合い始めのころ、当時は東京と大阪の遠距離だったので月に1度くらいしか会えませんでした。
そのため電話で話すのが日課でしたが、その頻度がめちゃ高いので最初はびっくりしました。
例えば日曜日、朝起きて「おはよう」と電話がかかってきて少し雑談したとしましょう。
お昼ごろ、ごはんを食べ終わってのんびりしていると、また電話がかかってきます。
「僕のこと忘れたの?なんで電話くれない?」って言われて、最初びっくりしました。
「え、少し前に話したばかりだよね?( ゚Д゚)」
夕方も「何してるの?」と電話がかかってきます。
夕食食べた後も「ごはん食べた?」と電話。
お風呂入ったくらいにも「今、何してるの?」と電話。
休みの日は1日に何度も電話がかかってきます。。。
日本ではありえない頻度ですが、スリランカでは普通のようです。
日本人は用がある時しか電話しませんが、スリランカ人は用がなくても電話をかけまくります。
占いが盛ん

スリランカでは日本では考えられないほど占いが盛んで、信じられています。
スリランカ独特のホロスコープがあり、それを元に結婚や仕事に関することなど、大事なことを決めます。
ホロスコープで二人の相性が悪いと、親に反対されて結婚できないこともあるようです!
(それで人生を悲観したカップルが自殺する・・なんてケースもあるらしい)
私の夫の家族はコロンボ近郊在住なのもあり、割と都会に近い場所に住んでいるので考え方も先進的なせいか、はたまた私が外国人だからか、結婚の際にホロスコープ云々は言われませんでした。
夫はホロスコープ嫌いで「占いで大事なこと決めるとか、ばかばかしい」と考えているようです。
スリランカ人全員が占いを信じているわけではないですが、
それでも多くの人が(特に田舎は保守的らしい)ホロスコープを重要視しているようです。
女性は男性に守られる存在
結婚する際に、お姑さんから言われた言葉が印象的でした。
「これからあなたの面倒は彼が見るわ。」
この言葉はちょっと驚きましたねー。
一昔前の日本みたいですよね。
今の日本じゃ絶対に言われない言葉です。
男女平等・共働きが広まっている日本では、「結婚したら男性に面倒をみてもらう」と思う女性は少ないと思います。
私も結婚後は夫に頼る、面倒みてもらうという考えがなかったので、お姑さんの言葉はとても新鮮でした。
スリランカでは、結婚後は女性は仕事をせず家をしっかり守るのが一般的なようです。
<2025年5月追記>
スリランカは物価が上がり、でも給料はそれほど変わらないので生活が苦しい人が多いようです。
お義母さんの話によると、最近は夫だけの給料では生活ができず、妻も働くのが一般的になりつつある、とのこと。
結婚後、女性が専業主婦として家を守るのは、過去のことになりつつあるようです。
男性優位の家族
一昔前の日本のように、女性は従属的な立場だと感じます。
それを象徴的に感じた動画をご紹介します。
https://youtu.be/0geqOYqwL0s?si=9yiXXbSGiut_h8Tq
(↑YouTubeのリンクです。スリランカの歌謡曲です。)
映像に出てくる登場人物は
A男、B子、C男(スリランカ人らしからぬネーミング(笑))の3人としましょう。
映像の流れは以下の通り
A男と常に一緒にいるB子。超美人
↓
C男が偶然出会ったB子に一目ぼれ
↓
B子もまんざらではない様子
↓
A男に隠れて連絡を取り合うB子とC男
↓
B子とC男、恋仲になる
↓
B子とC男のデート中、A男乱入
↓
A男はC男を殴り、B子の腕をつかみ連れて行こうとする
↓
A男に連れて行かれ、抵抗するB子
↓
A男、突然B子を手放す(B子を諦めた?)
↓
C男の元へと駆け寄るB子
↓
幸せそうに微笑み合うB子とC男
これ観て私は「A男、かわいそう。。。(´・ω・`)」と思ったんですよ。
だって、最初にB子と付き合っていたのはA男なのに。
心変わりは仕方ないとはいえ、何の落ち度もなかったA男が不憫です。
夫に「曲はいいけど、A男かわいそうじゃない?」と言ったら「なんで?」と。
私が「いや、だってA男が最初にB子と付き合ってたのに、後から出てきたC男に取られたやん。」というと
「A男はB子のお兄ちゃんと思う。」という驚きの返答。
いやいや、明らかにあの振る舞いは彼氏でしょ!と思い、もう一度旦那と一緒に動画を観てみました。
すると夫が「やっぱりお兄ちゃんだよ。B子がA男のことアイヤ(シンハラ語で兄)って言ってる。」と言うんですよね。
「え、どこどこ?」と私も確認すると、
(開始1分くらい)C男がジェスチャーで「その人誰?」と尋ねるシーンがあり、
B子が「ア・イ・ヤ(お兄ちゃん)」と口パクで答えるシーンがありました。
本当にお兄ちゃんでした。( ゚Д゚)
たぶん、日本人がこの動画見たらA男は彼氏だと思うはずです。
でも夫は最初からA男は兄だと気づいてました。
スリランカってそういう社会なんだろうなぁ・・女性は従属的な立場なんだろうなぁーと実感した瞬間でした。
コネを重要視する
まだ結婚する前の話です。
行政書士さんに問い合わせをしたい事柄があり、夫のツテがあるらしい行政書士さんに問い合わせメールを送ることになりました。
その際、夫に
「最初に『私は、〇〇〇・〇〇〇・〇〇〇〇の紹介で以前お世話になった〇〇〇・〇〇〇・〇〇〇〇の知り合いの〇〇〇・〇〇〇・〇〇〇〇(夫の名)と申します』って書いて。」
って言われたんですよ。
「長い・・・長すぎる・・・そしてその情報いらんて・・・(;´Д`)」
と思った記憶があります。
後になって理由が判明。
スリランカでは物事がスムーズに進みにくいため、コネを使って問題を解決できたら超便利なのです。
実際に夫はスリランカに帰国した際は、知り合いの弁護士さんに助けてもらえたり、急遽病院行く時も予約をねじ込んでもらえたり・・としていました。
私もスリランカ渡航の際、税関で特別の配慮をもらえたり(いいのか?)しました。
もちろん、以前コネで助けてくれた人が困った時は、夫もできるだけ助けるようにしています。
(私たちは日本在住なので、スリランカでは手に入りにくいものを送ったり・・など)
スリランカではお互い助け合い、何かと不便な社会を乗り切っている・・という感じです。
ブランド物はロゴが見えてなんぼ

友達や親戚に会う時は、必ずブランド物の服を着て行く旦那。
ブランド物を自慢するためというよりも「相手に軽んじられないようにするため」という印象です。
ブランド物だと相手に認識してもらうのが大事なので、ロゴが見えやすいところにあるものを選んで買っているように思います。
以前、夫の知り合いのスリランカ人一家と食事に出かける際のこと。
身支度を終えてさあ、出発!という時、夫は私を見て「なんであのカルティエの指輪つけないんだよ。」って言ったんですよね。
その日私はノーブランドの指輪(でもデザイン気に入っている)をつけたのですが、夫は「人と会うんだからブランド物を身に着けろよ。」と思ったのでしょうね。
スリランカの人はちょっと見栄っ張りな印象です。

夫&夫の友人を見ていると、
ラルフローレンとラコステがとても人気が高いように思います。
この2ブランドの着用率が高いです。
女性の場合は、わかりやすいブランド服ではなく、金のジュエリーを身につけておられる方が多いと感じます。
エアコンのある家はレア
スリランカへ初めて行って夫の実家を訪問した時、「日本と変わらない生活してるんだな~。」と思ったんです。
数日過ごして、不便に感じたことなかったんですよね。
でも、私が夫の部屋でエアコンの風に涼んでいると、
「この辺でエアコンがあるのは、僕の家くらいだよ。」って言うんですよ。
なんですと・・?
ほとんどの家にエアコンがない・・だと??( ゚Д゚)
と、めちゃびっくりしました。
だって常夏の国なのに!
日本ならエアコンがないって考えられないですよね。
(エアコンなかったら日本の夏は地獄)
日本では家にあって当たり前の家電、例えば
- 洗濯機
- 掃除機
- お湯が出るシャワー
- エアコン
- 車
スリランカでは、これらは家にあって当たり前ではないそうです。
トイレットペーパー使わない
スリランカのトイレにはトイレットペーパーがないことが多いです。
その代わり、トイレにシャワーヘッドがついており、そのシャワーを使って手で洗います。
「手で洗う!?( ゚Д゚)」と最初衝撃でした。
夫曰く「ただ汚れたおしりをキレイにするためにトイレットペーパーを使うのはもったいない。それにトイレットペーパーだけじゃ完全にキレイにならない。」とのこと。
私がトイレで大をして戻ってくると、「おしり洗った?」って聞かれることがあります。
「洗ってないけど、トイレットペーパーでキレイに拭いたよ。」って答えても
「絶対にちょっと残ってる。汚いよ~」って言われます。(^^;
スリランカの人は、シャワーでおしりをキレイに洗い流さないとスッキリしないようです。

この写真↑はスリランカのとあるホテルのトイレです。
シャワーヘッドが設置されているのが見えますね。
(そしてトイレットペーパーがないですね・・・(^^; )
日本のウォシュレットよりも水量があるので(お風呂にあるようなガチのシャワーヘッドがトイレについてますから)、たっぷりの水でおしりをきれいに洗えます。
最初、シャワーを使うとはいえ手でおしりを洗うことに抵抗があったのですが、慣れると心地よくなりました。
確かにおしりはお風呂上り並みにとてもキレイになります。
手は後で石鹸で洗えばいいですしね。

夫の部屋にあるトイレが日本のTOTOのトイレでびっくりしました。
まさかスリランカでTOTOに出会えると思わず、異国で古い友人に会ったような気持ちに。(笑)
TOTOは世界中で愛されてるんだな~と嬉しくなりました。

車に小さい仏像がある

スリランカ人の多くは仏教徒です。
そのためか、町を行き交う車やトゥクトゥクに小さな仏像が設置されているのをよく見ます。
スリランカでは鉄道があまり発達しておらず、移動は車がメインです。
多くの人が自家用車やタクシー、トゥクトゥク、バスなどで移動するので、道路は大抵混雑しています。
(地域にもよるのでしょうが)
鳴り響くクラクション。
急に車線変更するトゥクトゥク。
爆走するバス。
カオスなスリランカの道路事情ですが、たくさんの小さな仏像たちが見守っています。
食事は手で食べる

スリランカでは手食(てしょく)といって、手でごはんを食べます。
初めて見た時はちょっと衝撃でした。
手で食事するなんて原始的だし、手も汚れるし・・・という気持ちだったんです。
でも、実際に手で食べてみて、とても理にかなった食べ方なのだと知りました。
スリランカ人は米とカレーがしっかりなじむように、こねるように混ぜながら食べるのです。
これは、スプーンではできない食べ方なんですよね。
ただ手ですくって食べているわけではないんです。
そして、米とカレーをしっかり混ぜて食べたほうがおいしいんですよ。
数種類のカレーを盛り付けるので、「このカレーとこのカレーを混ぜて食べよう」という風に、自分で味をアレンジしながら食べられるのも手食の魅力です。
野良犬が多い

日本では野良犬ってあまり見ませんが、スリランカは野良犬が多いです。
日本からするとありえない数の野良犬がそこら中にいます。
そして道の真ん中で寝てたりします。(笑)
かわいいんですが狂犬病を持っている可能性もあるので、夫からは「絶対に触るな」と強く言われました。
日本だと、野良犬は発見され次第すぐに保健所に連絡されて殺処分・・という流れだと思いますが、
スリランカでは近所の人が餌をあげていたりして、野良犬に寛容な文化だと感じます。
餌は残り物のご飯などで、野良犬も普通にカレーを食べるそうです。
お店の人を信用しない
スリランカの人は、お店に対する信頼感がないと感じます。
「きちんと仕事をしないのではないか」
「ぼったくるのではないか」
という疑念を常に持っています。
スリランカで夫の家族や親族とホテルに泊まった際、備え付けのタオルを使わないので驚きました。
ちゃんと洗っているのかわからないから、とのこと。
家のタオルを持参して使ってました。
また、夫がスリランカで車を修理した際、修理前よりもっと壊れる・・という事案もありました。
小さい部品もいくつか紛失されてしまい、日本で部品を買いなおすハメに。。。
スリランカでも車の部品を購入できますが、安価な模倣品(しかも中古)を「新品の純正品だ」と偽られてぼったくられる可能性があるそうです。
そのため、日本で購入した部品をスリランカへ持って行き、夫が修理屋へ直接出向き、目の前で取り替えてもらっていました。
お店の人のことを全く信用できないようです。

最初、夫がなぜそんなに疑り深いのか理解できなかったのですが、
若干スリラン化という本を読んでから
「あー、そういうことなのね・・」と理解できるようになりました。
スリランカの現実を知りたい方におススメです。
全体的にはとっても笑える本で、著者のスリランカ愛を感じられます。
目上の人への挨拶は土下座!?
一番スリランカの文化で衝撃的だったのは、目上の人への挨拶のやり方です。
まるで土下座なのです。
若い人から年配の人へ、妻から夫へ、子から両親へ、、、その土下座的挨拶をします。
(日本では妻と夫は対等ですが、スリランカでは夫の方が目上にあたるようです)
やり方は、まず目下の人が目上の人の足元に頭をつけます。
次に目上の人が、目下の人の頭を触って挨拶終了です。
スリランカで夫の親族が集まった際にも、若い女の子が年配の方にその土下座的挨拶をするのを見て「本当にやるんだ!」と驚きました。
屋外などで相手の足元に頭をつけられない場合も、相手の膝くらいまでの低さに頭を下げて挨拶していましたね。
日本にも目上の人を敬う文化があると思いますが、スリランカでは日本以上に上下関係がハッキリしていると感じます。

ちなみに夫はこの土下座的挨拶が大嫌いだそうです。
子どもは毎朝学校へ行く前に両親にこの土下座的挨拶をするそうですが、
夫はたぶんやってなかったんだろうな~。
まとめ
- 家族は最重要事項
- お付き合い=結婚
- 電話大好き
- 占いが盛ん
- 女性は男性に守られる存在
- 男性優位の家族
- コネを重要視する
- ブランド物はロゴが見えてなんぼ
- エアコンのある家はレア
- トイレットペーパー使わない
- 車に小さい仏像がある
- 食事は手で食べる
- 野良犬が多い
- お店の人を信用しない
- 目上の人への挨拶は土下座
いろいろ文化が違うな~と思いますね。
私にとってスリランカの文化はとても興味深く、おもしろいです。
日本の文化もスリランカの文化も、良いも悪いも含めて、その文化ができた背景も想像しながら受け入れる・・そんな考えでいたいと思っています。
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