国際結婚は、新たな視点や経験をもたらし、人生を豊かにしてくれます。
でも、言語の壁や文化の違いなど、大変なことも多いのも事実。
この記事では、国際結婚1年目の私が直面したリアルな経験をもとに、
外国人との結婚のメリットとデメリットをリストアップしました。
これから国際結婚を考えている方や、すでに国際結婚をしている方も、参考になるヒントや共感していただける点が多いと思います。
最後までお付き合いくださいませ~。
- 英語学習歴10年以上
- 夫はスリランカ人
- 知り合ったきっかけは言語交換アプリ
- 夫婦の会話は英語がメイン
- 夫の日本語は初心者レベル
- 日本在住
外国人と結婚するまでは
想像できなかったデメリット・メリットです。
デメリット
国際結婚は周りから心配される
私が国際結婚をすることを話した際に、「大丈夫なの?」と言われることがありました。
ハッキリと結婚に反対してくる友人もいました。
口には出さなくても、心の中で思う人も多かったかもしれません。
家族も反対はしてきませんでしたが、内心は心配しているのだろうなと雰囲気で感じました。
また、お相手が先進国出身 or 発展途上国出身かによって、反応は大きく変わる気がします。
先進国出身であっても言語の壁や文化の違いなどを心配されるでしょうが、
発展途上国出身だと「配偶者ビザ目的ではないのか?」という疑念や、「経済的にやっていけるの?」という心配も加わります。
一緒に暮らせるのは当たり前ではない
外国人が他国で暮らすにはビザというものが必要です。
無知でお恥ずかしい限りですが、私は主人とお付き合いするまでビザのことをよく知りませんでした。
結婚自体は書類や手続きをすればできます。
でも、ビザは出入国管理局(以下、入管)の許可がないともらえません。
一時期偽装結婚が多かった時期があったせいか、入管の審査は厳しいです。
結婚してもビザが下りず、一緒に暮らせない夫婦もいらっしゃるようです。
日本人同士であれば、結婚後当たり前に一緒に暮らせます。
(人により別居婚、週末婚などもありますけどね!)
でも、国際結婚カップルはビザを発行してもらえなけば、一緒に暮らせません。
配偶者ビザ申請は必要書類が多く大変
一緒に日本で暮らすためには配偶者ビザが必要です。
(既に他のビザを既に持っている外国人は、配偶者ビザなしで日本に住むことができます)
配偶者ビザを申請し発行してもらうには、たくさんの書類が必要なんですよね。
- 真実の結婚なのか
(偽装結婚ではないことを証明) - 経済的な問題はないか
(特に日本人配偶者の経済力を重視されます)
入管は、この2点を重点的に審査します。
必要書類はお相手の国や、夫婦の状況によって異なるので、これまたややこしいのですよね。
私の場合は配偶者ビザ申請に不利な条件がいくつかありました。
(年齢差が10歳以上、アプリで知り合った・・・等があると、偽装結婚を疑われやすい)
そのため書類は多めに提出しました。
公的な書類の他にも
- LINEやWhatsAppなどのメッセージのやり取り
- 二人で写っている写真
を提出する必要があります。
法務省のwebサイトの記載では、
との記載があり、
- 写真・・・2~3枚
- SNS記録・・・枚数の指定はなし
となっています。
しかし、実際には
- 写真は10~15枚
- SNS記録は毎月のやりとりを1スクショ
(私は2年以上分の毎月のやりとりをスクショしました)
提出した方が良いようです。
(これは私が行政書士さんからいただいたアドバイスです)
いくつかの役所に行き、警察署にも行き(指紋とられたり)書類集めは時間と労力がかかります。
行政書士さんには15万円ほどの支払いが必要でした。
日本人同士の結婚なら必要のない経費ですね・・
ビザの更新時は毎回不安になる
ビザが発行されても、通常初回は1年の有効期限です。
有効期限の度に書類を用意しなければなりませんし、
申請後は問題なく更新してもらえるか少し不安になります。
配偶者ビザが更新されなければ、
- 配偶者が他の種類のビザを取得(現実的には厳しい)
- 配偶者のみ帰国(つまり別居)
- 自分が配偶者の母国のビザを取り、夫婦で移住
などの厳しい選択を迫られます。
外国人配偶者のクレジットカード審査が通りにくい
インターネットで何でも買える時代、クレジットカードは本当に便利ですよね。
しかし、外国人にとってはクレジットカード取得は高いハードルのようです。
夫は今まで2回クレジットカードの申し込みをしたのですが、いずれも審査に落ちました。
理由は明かされないのでわかりませんが、
- 日本での滞在期間がまだ数か月
- 持っている配偶者ビザも初回のため1年しか有効期限がないので短い
などが影響したのかもしれません。
私の持っているクレカで家族カードを発行してもらい、
やっと夫もクレカを持つことができました。
本当は自分のクレカを持ちたかったと思いますが、
しばらくは仕方ないですね。。。
意外にも英語力は爆上がりしない
夫が外国人だと毎日英語しゃべり放題で、さぞ英語力も爆上がりするであろう!
と思っていましたが、意外にも爆上がりはしません。
いつもよく使う文法、言い回しだけで会話することが多く、あまり英語が上達する実感はないんですよね。
夫の話す英語から「こういう時はこういう表現を使うのか」と勉強になることもありますが、
普段の会話から受動的に学ぶのと、自分から能動的に学ぶのでは上達スピードに差があると感じます。
わからない言い回しは、自分で調べて言えるように練習するなど
英語力向上には努力が必要だと感じます。
食べ物の好みが違うとキツイ
夫の母国のスリランカは毎日カレーです。朝昼晩カレーです。
私はカレーが大好きなので、これほど幸せなことはないですが(笑)
辛いのが苦手だったり、そもそもカレーが好きじゃない人もいますよね。
食の好みが違う場合、家では別々の食事を用意する必要があったり、外食の際はお互いに食べたいものが一致しない・・・等が起こるでしょう。
また、外国人配偶者が宗教上の理由で「牛が食べられない」「豚が食べられない」「肉類全部ダメ」などの制限がある場合も。
食生活があまりに違うと、食事は毎日のことですから、かなりキツイだろうなと思います。
実家への仕送りが必要な場合がある
日本人同士の結婚でも、実家に仕送りをしているご家庭もあると思いますが、
(私の両親は毎月双方の両親に3万円、計6万円を仕送りしていました。今から思えば毎月6万ってすごいなぁ・・・私なら無理です)
国際結婚の場合は仕送りをしている確率は増えるのではないかと思います。
日本に出稼ぎで来ている外国人も多いですからね。
ただ、日本も長引く不況・給料上がらない・でも物価は上昇など、余裕のある暮らしをしている人は少ないでしょう。
特に若い夫婦は給料も高くないことが多いでしょうし、仕送りが必要な場合は大変だと思います。
トラブルは自分で対処しなければならない
夫は日本語がほとんど話せません。
そのため、何かトラブルがあれば私が対処する必要があるんですよね。
以前、ご近所さんの迷惑行為に悩まされていたことがあったのですが、私がご近所さんと話す必要がありました。
迷惑行為の内容が普通ではなく、相手がまともな人かわからないまま話に行ったので、すごく勇気がいったのですよね。
夫はそばにいてくれたので心強かったんですけどね。
(結局私では埒があかず警察を呼び、やっと解決いたしました。)
日本語ができない外国人配偶者の場合、言葉のせいで頼りにしたくてもできない・・・ということがあります。
手続き関係は全部自分がやることになる
夫は日本語がほぼ話せないため、
- 行政の手続き
- 何かの契約時
- 夫の勤務先との雇用契約時のやりとり
など、ほぼ私がやらなくてはなりません。
役所の手続きなど本人が行かないとダメなこともありますが、
それでも通訳として付き添う必要があります。
結婚1年目は何かといろいろな手続きも必要だったのですが、お役所は土日はお休みです。
そのため、かなりの有給を使って会社を休み、夫の日本での生活をサポートする必要がありました。
離婚手続きが日本のように容易ではない
日本では離婚自体は、離婚届けを1枚提出したら成立しますよね。非常にシンプルです。
(親権や財産分与でモメることもあるので、決して簡単というわけではないですが)
外国の場合、離婚が日本のように書類1枚の提出ではすまない場合があります。
夫の母国のスリランカの場合、離婚する夫婦は必ず裁判をする必要があるそうで、お金も時間もかかります。
離婚までに2~3年までかかるケースもあるとのこと。
国際結婚の場合お互いの母国で結婚しているので、日本と配偶者母国での離婚手続きが必要です。
さらに裁判ともなれば、かなり大変だと思います。
メリット
他人からの評価が気にならなくなる
私の場合ですが、他人からどう思われるかがあまり気にならなくなりました。
結婚の際に友人から反対されることもあったのです・・・。
でも結局、そこで諦めたらたぶん私は一生後悔するのではないか、と思ったんですよね。
結婚しなかったことを後から後悔しても、反対した人たちは責任をとってくれません。
自分の人生で責任をとれるのは自分だけです。
そう思うと、周りの人がどう思うかより、自分がどうしたいかを優先すべきだと思いました。
意外にも家族からは反対されなかったので
気持ち的にずい分と助けられました。
他人がどう思おうと、自分が幸せならばそれでいい!と吹っ切れました。
異文化に触れられておもしろい
夫の母国のスリランカはユニークな文化がたくさんあります。
- トイレにはお風呂場にあるようなシャワーヘッドが取付られている
- 食事は手で食べる
- ホロスコープ占いが盛ん
- アーユルベーダを取り入れた生活
- 敬虔な仏教徒が多く、飲酒は好まれないことが多い
日本にはない文化が多く、とても興味深いです。
トイレのシャワーヘッドは特にびっくりしたのですが、慣れてしまうとシャワーでしっかり洗い流さないと気持ち悪くなりますね。
日本のトイレにもウォシュレットがありますけど、水量や勢いは全然違うので・・。
異文化が好きな人には、国際結婚はおもしろいことでいっぱいです!
多角的な考え方ができるようになる
日本は今、どんどん物価が上がっていますし、景気はずっと良くないですし、給料はさほど上がらないのに税金は増えていく・・という暗い状況です。
でも、外国から見ると、日本人が気付きにくい日本の良さがたくさんあるんですよね。
- 道路にゴミが落ちていない
- 落とし物は返ってくることが多い
- 誰でも適切な医療を受けられる
などなど・・・。
他の国によっては考えられないような恵まれた点がたくさん!
外国人配偶者がいると、日本人からは見えにくい日本の良い点(悪い点もありますが)に気づくことができます。
見知らぬ外国人によく声をかけられる
これはメリットといえるのか微妙ですが、一応メリットに入れました。
夫と一緒に歩いていると、よく外国人に声をかけられるんです。(私にじゃなくて、夫に)
夫はスリランカ人で褐色の肌のため、同じような見た目の外国人から
“Where are you from?(どこから来たのですか?)”
と声をかけられます。
日本に住む外国人は増えてきていますが、それでも地域によってはほとんど外国人を見かけることがないですし、恐らく「こんなところに同じような見た目の人が!」って思うと話かけたくなっちゃうんでしょうね。
私がもしスリランカに移住したとしたら、
同じように日本人を現地で見つけた時、
うれしくなって声をかけちゃうかもしれないです。
語学力が上がる
英語は私たち夫婦の唯一のコミュニケーションツールです。
漫然と英語を話すだけではあまり進歩はないと感じますが、自分から「こういう時はなんて言えばいいんだろう」と調べ、実際の会話で使うようにするなど努力することで語学力は伸びます。
夫の話す英語から学ぶこともありますし、通訳をする機会も多いのでそれらも勉強になります。
日常的に英語を話すので学ぶ機会は多く、少しずつ英語は上達していきます。
また、夫の母国語のシンハラ語も学んでおり、英語以外の言語も少しわかるようになりました。
国際結婚すると、バイリンガルのみならずトリリンガルな人も多いのではないかと思います。
夫婦別姓が認められている
国際結婚では夫婦別姓が認められています。
諸事情から夫婦別姓を選びたい夫婦もあると思いますが、日本人同士の場合どちらかの姓を選ぶ必要があります。
でも、国際結婚だと自分の名前を変える必要がないので、すごく助かりました。
私は連れ子がいながらの結婚だったので、子どもが成人するまでは日本の姓でいたかったのです。
(成人後は、夫の姓に変える予定)
このような自由な選択ができるのも、国際結婚ならではですね。
海外へ移住しやすい
海外へ移住するには、国によっては条件が厳しいなど、誰でも移住できるわけではないです。
しかし、その国の配偶者がいれば、家族ですから移住は比較的容易になります。
私にはいつかスリランカへ移住したいという夢があるので、スリランカ人の夫はとってもありがたい存在!
外国で暮らすと、毎日新鮮だろうな~と想像しています。
家族を一番大切にしてくれる
スリランカはとても家族を大事にする文化です。
日本人なら趣味として「スポーツ」「映画鑑賞」「推し活」など多様なものがありますが、スリランカ人夫の趣味は「家族」なのでは・・というくらい家族を大事にします。
母国にいる親への電話は毎日ですし(日本だとマザコンだと言われそうですが)、親戚に何か問題があれば日本からでも助けようと努力するんですよね。
妻である私に対しても、常に気を配ってくれてとても大切にしてくれ、残業などで遅くなると「どうしたの?大丈夫?」と、電話がかかってきたり。
一緒の時間を少しでも多く作れるように努力してくれたり、すごくマメだなぁと感じます。
外国では家族の重要度が違うので、とても大切にしてくれます。
愛情表現が豊か
国によって異なるかもですが、スリランカ人はストレートな物言いをする人が多いと感じます。
スリランカに限らず、外国は思っていることをハッキリ伝えたり、感情表現が豊かな国が多いですよね。
日本特有の「言わなくてもわかってくれるだろう、察してくれるだろう」という考えはないようです。
おはよう、おやすみと同じような感覚でLove youと言い合う毎日。
子どもの頃は、I love you をガチで使う毎日が来るとは思っていませんでした。
毎日楽しい
国際結婚の日常生活、毎日が楽しいです。
夫の作る本場のスリランカカレーは最高においしいですし、
ユーモアのセンスも日本とは少し違うので新鮮です。
文化の違いに驚くことも多いです。
肌の色も見た目も全く異なりますが、同じ出来事で笑ったり、悲しんだり・・・。
全く違う二人だからこそ、共感できた時の喜びは大きいです。
国際結婚をして、人生がおもしろくなったと感じます。
まとめ
- 国際結婚は周りから心配される
- 一緒に暮らせるのは当たり前ではない
- 配偶者ビザの申請は必要書類が多く大変
- ビザの更新時は毎回不安になる
- 外国人配偶者のクレジットカード審査が通りにくい
- 意外にも英語力は爆上がりしない
- 食べ物の好みが違うとキツイ
- 実家への仕送りが必要な場合がある
- トラブルは自分で対処しなければならない
- 手続き関係は全部自分でやらなければならない
- 離婚手続きは日本のように容易ではない
- 他人からの評価が気にならなくなる
- 異文化に触れられておもしろい
- 多角的な考え方ができるようになる
- 見知らぬ外国人によく声をかけられる
- 語学力が上がる
- 夫婦別姓が認められている
- 海外へ移住しやすい
- 家族を一番大切にしてくれる
- 愛情表現が豊か
- 毎日楽しい
国際結婚にはメリット・デメリットがそれぞれあります。
新しい発見が大好きな人や、濃密な家族関係が好きな人にはメリットは大きく、より人生を豊かにしてくれると感じます。
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